月の夜に降る雪

――詞華集 日々の営みの中で さまざまにうつろう 心模様です――
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条件反射

わたしは自然に笑えるようになった。
何かにのめりこんでいないと闇にのみこまれそうだった頃と違って。
心から笑えるようになった。

わたしは新しい目標を見つけられた。
知りたいこと、得たいものに出会えて、スタートを切ったところ。
希望と前向きな気持ちがわく。

わたしは人に近づけるようになった。
笑っていて、よくしゃべって、だけどファイアウォールを立てていた、
あの頃より壁が低くなった。

わたしの人生は再び動き出した。

仕事をしている、何か習っている、少し素直に人に近寄れる。

こうして普通に生きられるようになってからのほうが、
わたしは涙もろくなった。

パブロフの犬の条件反射みたいに。

「妹」と考えただけで。思い出しただけで。
きっかけとなる何かを見たり聞いたりしただけで。

あっという間に涙が出てくる。

あの暗黒の半年には、これほどいつでもどこでも
涙が出てきはしなかったのに。

普通の世界、普通の人生は、
この世界に妹がもういないことを実感させる。

時は動き出したけど、もう二度と会えないことを思い知らされる。

本当に悲しいのか、ただの条件反射なのか、わからないほど、
あっという間に涙が出る。


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