月の夜に降る雪

――詞華集 日々の営みの中で さまざまにうつろう 心模様です――
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ひとり

もともと友達は多くなかった。
この五年、少ない友達も切れていった。
あるいは切っていった。

不安に苛まれた五年だったから。

不安の代わりに、悲しみがやってきた。
それは暗闇だけれど、でも終わりでもある。
終わりの次は顔を上げて。

新しいスタートを切るのだから。

人の関係に名前なんてつけられない。
家族でも恋人でもなく、顔見知りより親しいなら、
それは「友達」としか呼びようがない。

どう呼ぶかなんて関係ない。

少しずつ進んでいかなきゃ。
残りかすの人生だけれど、でも少しずつ。
そして「友達」ができた。

切れた。またできかけて、切れた。

近づいてくれる人もいた。
でも求められているものが違う気がした。
わたしが欲しいものと、相手が欲しいものと。

だからつなぐことができなかった。

わたしは向かない。人との関係に向かない。
ゆがんでるようだ。変なふうに。
足りないようだ。何か。

あるいは多すぎるようだ。

わたしは向かない。人との関係に向かない。
喪ったものが大きくて、他の関係をいくつも結んで、
大小たくさんの関係で埋めようとした。

そんなことはできるはずもなかった。

だってわたしだもの。ねじれたわたしだもの。
だって大きかったもの。なくした存在は。
だってわかりあえなかったもの。結局誰とも。

そしてまたひとり。

人は誰でもそうだけど。

またひとり。


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