月の夜に降る雪

――詞華集 日々の営みの中で さまざまにうつろう 心模様です――
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人はひとり

誰も助けにはなってくれない。

誰もわたしのすべてを引き受けてはくれない。

依存してはいけない。
依存させてくれる人はいないから。

家族だけが頼らせてくれる。
それでも最後の最後までとは限らない。
最初の最初から頼れない家族もいる。

誰も不安や悲しみをすべてよりかからせてはくれない。

何度も何度も思い知ってきたことのはずなのに、
また思う。

誰もわたしのすべてを引き受けてはくれない。

自分ひとりで越えていかなきゃならない。


お守り

置かれているすべてのお守りの無意味さにかすかな苛立ちを覚える。
何もしてくれなかった、何も変わらなかった――当たり前のことなのに、
お守りなんかで何かがどうにかなるわけないのに、なんとなく許せない。


わたしの人生は終わった

あなたがいないと、この世は違うものになってしまう。
だからまだ行かないでほしかった。

わたしの人生は終わった。

まだ続く命を捨てはしないけど、
だからまだこれから生きていくけど、

ここから先は残りかすの人生。

今は新たに残りかすの人生を始めようとしている。


Funeral

最期のときにその人の人生が評価されるのなら、
大成功の人生だったのだろうと思う。

たくさんの人に悼まれて、
入りきれないほどの人が集まって、
焼香台も急いで増設されて、
返礼も念のための多めの予備まで使い切って、
家にも最後の別れに来る人がひっきりなしだった。

でも誰よりも長く生き残って寂しいお葬式だったとしても、
長く生きたほうがよかったよね――

それほど楽しんだ人生だったんだから、
まだあと同じくらい――
これまで生きてきたのと同じくらいの年月を生きて当然だった。

生きるべき半分しかなかった。

どんなに充実していたって、もうあと同じだけ、生きるべきだったよ。


その事実

ふとした瞬間に、
もうどこにもいないんだ、という事実が
突き刺さってくる。

表示された一覧の中にアドレスを見つけたとき。
昔の楽しそうに笑ってる写真を見たとき。
週末に行くイベントを考えていて、誘う相手として頭に浮かんだとき。
お正月どうしようと思ったとき。
会いに行こうと思ってしまったとき。
話したいことがあったとき。

いろんなとき。


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