月の夜に降る雪

――詞華集 日々の営みの中で さまざまにうつろう 心模様です――
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お腹を痛めた子

話していて分かった。

ああ、そうか。
この人が利己的なところがあって、
でも何も省みる必要もなく、いつでも笑顔で、
自己を卑下する日も、嫌悪する時もなく、
明るく、何の疑問もなく生きていけるのは、
家族がいるからだ。

子供がいるからだ。

決して自分を断ち切ることのない、
強いきずなで結ばれた存在が、
三人もこの世にいるからだ。

「お母さん」――それは特別だからだ。
生まれた子にとって。

愛されなくなることはない。
100パーセントの確信を持って、
子供たちの存在を信じていられる。

子供はいなくなることがない。
父母は自分より早くいなくなる。
夫はもしかしたら自分より早くいなくなる。

でも子供は、自分より先にいなくなることがない。
――普通ならば。

普通でないなんてわけがあるはずない。
少なくとも今はそう思える。

子供は確固たる存在だ。
確固たる存在意義だ。
自分の存在への全面的な肯定だ。

だからか。

まっとうに成長した、健康なお子さんが三人もいる。
そういうことか――


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すれ違い

自分の生活が変わる。
仕事が変わると、自分も変わる。

意識も、リズムも、見ているものも、
変わっていくことになる。

パートナーへの依存が大きいと、
変わらない相手と、変わって行く自分の乖離に、
寂しくなる日が来る。

すぐに来る。

その果てにはすれ違った人生が、すれ違った愛の残骸が、
ただのなれあいとなって存在するだけではないかと、
悲しくなる日が来る。

すぐに来る・・・・・・


一抹の寂しさ

新しいところに移って三週間。
同じ組織、同じ仕事だけど、
これまでの気楽で自由にやれた場所とは違う。

分かっていたはず。
なのに、日が経つにつれ、増えていく。
ああ、こういうことかという実感。

小さな失望が重なっていく。

機械的に進んでいく物事の、
とても小さいネジなのだということが、
目の前にハッキリ見えてくる。

歯車でさえない、小さいネジ。

分かっていたことだけれど、
ああ、こういうことなのか。

春の休日、山を歩いて寺に行く。
引いたおみくじには、小吉の文字。

「すべて順調だが、その中に一抹の寂しさが混じる」

安定が必要で、今の場所に移るために頑張ったけど、
競争をくぐり抜けてたどり着いたけど、

たどり着けて順調だけど、
一抹の寂しさ。

ああ、そうだ、本当だ。


敗北

わたしは負けた。
戦い始めたつもりはないけど。

勝てないという意味で負けた。
それを上も容認したということで、確定した。

心の中だけのことじゃなく、
対外的にキッチリ負けた。

戦うべきじゃなかった。
理屈の通じない相手とは。

でも戦ったつもりはなかった。
受け流そうとしたのに。

そんなことはよくあること。
国同士でだってよくあること。

仕方ないんだ。
運が悪かった。

負けの黒星がひとつ、ついてしまっても、
仕方ないんだ、運が悪かった。


新しい仕事

この仕事には何も求めていない。

だから大丈夫。

評価も昇進も、やりがいも楽しさも。

給料以外、この仕事には何も求めていない。
だから大丈夫。


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