月の夜に降る雪

――詞華集 日々の営みの中で さまざまにうつろう 心模様です――
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不安の闇

不安は涙も出ない。
悲しみのように浄化されることがない。

押し寄せる絶望の闇に、ただ慄えるだけ。
あるいは焦燥の冷気に、肌が粟立つだけ。

不安は薄れもしない。
波のように何度でも返しては寄せる。


太陽

日の光は偉大だ。

暗い恐怖が押し寄せてくるのは、たいてい深夜だ。
黒い不安がわきあがってくるのは、たいてい深夜だ。

明け方を迎える前の闇の中だ。

くもり空の日でも、カーテンを開けて日の光が見えると救われる。
――ああ、そうか、薄暗い部屋にいたからだ。

日の光が脳を操って落ち着かせる。
――不安の種そのものは残っていても。

日の光は偉大だ。

だから人は眠りに落ちるまでは明るさを求める。
電気をつけておこうとする。あるいはテレビを。

夜が明けて日の光が射してくるまで。


人は聞きたいように聞く

人は聞きたいように聞く。

そんなこと言ってないのに。
そんな意味じゃないのに。

人は聞きたいように聞く。

それはもう仕方ない。

それが人の定めだから。

もし、相手の言うことを、
相手が言いたい意味のままに、聞けるという人がいるのなら、

それはお気の毒。

自分の話はすり替えられてしまうのに、
相手の話は分かっちゃう。

それはまったくお気の毒。


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