月の夜に降る雪

――詞華集 日々の営みの中で さまざまにうつろう 心模様です――
MENU

園丁より

あなたは誰ですか?

あなたは誰ですか? わたしの詩を百年後に読んでいるあなたは。
このゆたかな春から、あなたにただ一本の花も贈れず、あの金色の雲のひとかけらもあげられません。
ドアをあけ、外を見て下さい。
あなたの花咲きにおう庭の中から、百年の昔に消えた花々の、香り高い思い出を集めて下さい。
あなたの胸のよろこびの中に、ある春の日の朝歌われた生きるよろこびの歌が、百年の年月を越え、たのしげな声で送られてくるのを感じるでしょう。


     タゴール 著
     藤原 定 訳

スポンサーサイト

蛍より

     *

私の旅が終る前に
 願わくば私自身の内側で
  かの全なるものに到達できんことを。
自我の外殻を脱ぎ捨てて
 それが偶然と変化のまにまに
  群衆とともに漂い流れ去るままに。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

力の下手な発現は、鍵をだめにし、
 つるはしをふりまわす。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

世界はそれに好意を寄せる人の
 無私の暴虐に最も傷つく。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

光は闇を配偶者として受けいれる、
 創造のために。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

善きことをなす者は寺院の門まで来る、
 愛する者は神殿に至る。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

星たちは処女なる夜をむらがりかこむ、
 決して触れ得ぬ彼女の孤独を
  静かに畏れかしこんで。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

自我の重荷は軽くなる、
 おのれ自身を笑いとばせば。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

不死なるものは宝石同様
 おのが歳月の久しさを誇ったりはしない、
  おのれの瞬間のきらめく一点を誇るのみ。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

大地は木に奉仕する代償に
 しっかと自分に木を縛りつける、
  空は木に何も求めず、なすがままにさせておく。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

記憶、それは尼僧、
 現在を切り殺し、
  死んだ過去の社(やしろ)に心を捧げる。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

蛍より

     *

春は花の花弁をまき散らす、
 未来の果実のためでなく、
  ただひとときの気散じのために。


     タゴール 著
     大岡 信 訳

該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。